烏合の衆とは、エネルギーが分散されていることを意味します。
それなら人が足りない方がはるかに有益です。
そこで大切なことは、「意図的に集めること」です。
基本的な価値観を共有することができる人。
創造性に富む人。
革新を続けることができる人。
多くの人を動かすことができる人。
このような、いわゆる優秀でGreatな人たちを集めること。
ちなみにグーグルはこのような人達のことを、スマートクリエーティブと呼んでいます。
彼らを集めるためには、給与、福利厚生、やりがい、賞賛、裁量権、自由度などを
その業界の平均以上に保つ必要があります。
そういうと、それは理想でそんな余裕はないと言われます。
しかし持続的に成長している企業はこれらを実践しています。
つまり、覚悟の問題です。
社長や管理職の短期的な給与などを削り、長期的な視点に立てるかどうかです。
また優秀な彼らは勝手に成長してくれますので、
育成にかかる費用やマネジメントのコストなども大幅に削減できます。
そしてこれらの待遇は口コミを通じて業界内に広がります。
このようにして「集まる」という受動的な状態を、
「集める」という能動的な状態に変えます。
私はここが最も優先順位の高い投資先だと考えています。
結局は優秀な人材を多く抱えている集団が最も強いですね。
始皇帝にしても、劉邦にしても、曹操にしても。
ですから、今いる優秀な人をまずは積極的に評価してみてください。
給与でも権限の委譲でも、賞賛の声かけでも構いません。
良い結果しか出ませんので。
参考資料:
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ:How Google Works ―私たちの働き方とマネジメント. 日本経済新聞社. 2014