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栄養サポートは入院患者の転帰を改善するの?というお話

入院患者の低栄養は、ADL能力や死亡率に影響していることが、先行研究で報告されています(こちら)。

 

ここ数年、リハビリテーションと栄養の関連を調査した研究が盛んになっていますが、栄養サポートの効果についてはまだ十分に解析されていませんでした。

今回紹介する論文は、「栄養サポートは入院患者に効果あるの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

2019年にスイスのGomesらの研究チームは、2019年4月までに登録されている27本の論文を解析しています。

 

結果として、

 

栄養サポートは死亡率減少(OR:0.73)、再入院減少(RR:0.76)、エネルギー摂取量増加(365kcal)、たんぱく質摂取量増加(17.7g)、体重増加(0.73kg)、の効果が認められた。

 

感染症罹患率、身体機能、入院期間とは関連していなかった。

 

だそうです。

 

ただし、研究方法や対象者のばらつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。

 

結果をまとめますと、

 

入院患者への栄養サポートは死亡率、再入院を減らし、エネルギー量、たんぱく質量、体重を増やす

 

ということになります。

 

栄養サポートについて、実際に現場では「本当に効果あるの?」と懐疑的に見られてしまうところもあるのではないでしょうか。

 

栄養介入はコストがかかるのであまり良い顔をされないかもしれませんが、今回の論文など効果検証している報告を提示すれば、少しは考えてくれるようになるのではないかと思います。