序文(はじめに)
「管理職としてどう振る舞ったら良いかわからない」、「リーダーなんて自分には無理」。そんな悩みを持たれていませんか?リーダーという言葉に一念発起して気合いを入れすぎたり、逆に自分には無理と思ってしまったり。リーダー論は世に溢れているからこそ、明日から使える形で解説いたします。
リーダー像は誤解されている
そもそもリーダーとはどんな存在なのでしょうか?夢を語り、グイグイ引っ張っていく人や、物静かだけれど周りを活かしていく人など、イメージは人それぞれではないでしょうか。実はこれこそが、リーダーに対して誤解を持ってしまう原因です。偉業を成し遂げたヒーローをイメージしやすいため、肩肘を張ったり、逆に自分には無理だと敬遠したりしてしまいます。
リーダーとは?
そこで、リーダーの定義を整理します。リーダーとは、「ある問題と向き合い続け、大勢の人を巻き込む人」です。ポイントは、以下の2つ。
・ある問題と向き合い続ける
・大勢の人を巻き込む
この2つを形にする人がリーダーですね。
あなたが向き合い必要がある問題は何ですか?
あなたの周りにはどんな人がいますか?
この二つの問いがあなたをリーダーにします。
リーダーシップとは?
次にリーダーシップです。リーダーシップとは、リーダーの行動です。リーダーの役割をどのようにして達成するか、と言っても良いですね。以下はリーダーシップについてまとめた表です。
メンバーの姿勢/関係性 | 非協力的 | 協力的 |
率先 | 関係性を作る | 支援する |
受け身 | 引っ張る | 育成する |
いかがですか?まずは2つの要素に注目します。
- メンバーの姿勢
- メンバー間の関係性
メンバーの姿勢とは、自分から改善案を提示してくるかどうかです。率先して提案してくれるか、受け身になっているか。次にメンバー間の関係性は、メンバー同士が協力的か、非協力的かです。これら2つの掛け合わせで、リーダーシップは表のように4つのタイプに分かれます。
望ましい順番に並べ替えると、
- 支援する
- 関係性を作る、育成する
- 引っ張る
となります。つまり、「メンバーを引っ張る強いリーダー」というのは、リーダーシップの入り口ということですね。そのため引っ張るのはあくまでも最初だけで、メンバーを育てながら、チームで解決できるように関係性を作っていきます。そしてメンバーが率先するようになり、またチームの関係性が作れると、メンバーが力を最大限に発揮できるような環境づくり、つまり支援が望ましいリーダーシップとなります。このようなリーダーシップの形を、サーバントリーダーシップと呼びます。サーバントとは、召し仕えるという意味です。
締め文(大切なこと)
いかがでしたか?あなたの目の前にある問題に向き合うことが、あなたをリーダーにします。そしてその方法は、決して一つではありません。周囲の人を巻き込みながら、問題を解決する方法は、その問題の大きさや内容と、周囲にいる人たちの状態によって千差万別です。まずは今回ご紹介した4つの方法を軸にして、チャレンジしてみてください。
参考文献
最前線のリーダーシップ | マーティ・リンスキー, ロナルド・A・ハイフェッツ, 竹中 平蔵 |本 | 通販 | Amazon