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変形性膝関節症にキネシオテーピングは有効なの?

膝関節, テーピング, 疼痛|2022.04.01|最終更新日:2022.04.08|理学療法士が監修・執筆しています

はじめに

変形性膝関節症(膝OA)は膝関節の痛み可動域制限などを生じ、QOLを下げる要因となります。
その有病率は、40歳以上の男性で42.6%、女性で62.4%と言われています[1]。
膝関節の痛みに対しては、運動療法や物理療法など様々な介入が検討されており、その中にキネシオテーピング(KT)があります。
KTを人工膝関節置換術後の機能予後の改善に有効でることが報告されています[2]。
しかし、手術前の膝OAに対してのKTの有効性についてはまだ明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「膝OAにキネシオテーピングは有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です[3]。

研究概要

2021年に台湾のMaoらの研究チームは、2020年3月までに登録されている11本の論文を解析。

対象

女性564名(76.32%)、男性175名(23.68%)、合計739名。

介入方法

大腿直筋の起始部から停止部にかけてYまたはIストリップ(15~70%テンション)。
脛骨結節から大腿直筋にかけてIストリップ(最大テンション)。
内側広筋と外側広筋にYまたはIストリップ。
ハムストリングスに貼付。
リンパ流促進目的のファンストリップ。
膝の内側および外側側副靭帯を安定させるためのIストリップ。
膝蓋骨上にIストリップ。
など。

結果

効果あり 効果不明
  • 膝関節痛
  • 等速性筋力
  • 身体機能
  • 可動域

ただし、調査方法にバラつきがあり、調査数も少ないため、さらなる研究が必要と述べられています。

まとめ

KTは即時効果があるので、運動療法と併用することで、より効果的な運動療法が行えるのではないかと思います。
調査に含まれている方法も、そこまで難しい手技ではないので、臨床でも使いやすいと思います。
皮膚が脆弱な患者さんには注意が必要ですが。

本日の語句

isokinetic muscle:等速性収縮

isometric muscle:等尺性収縮

isotonic muscle  :等張性収縮

わかりやすい解説記事はこちら

等張性収縮

一定の姿勢で動かない物を持ち上げようとする時のような場合の上肢(下の図では上腕二頭筋群)の筋の収縮や運動のことです。固定されたバーを持ち上げようとする状態では、強く上げようとするほど上肢に抵抗がかかります(反力ともいいます)。この抵抗(反力)が筋への「負荷」になります。

等尺性収縮

立位にて上腕を下垂位にし、手でダンベルを持って上げ(肘を屈曲)、下げ(肘を伸展)する時の上腕二頭筋などの屈筋群の収縮や運動のことです。筋の「抵抗(負荷)」はダンベルの「質量」ですから一定です。負荷が一定と言うことは筋の張力は一定です。(これを「等張」と表現しています)

等速性収縮

等速性:アイソキネティックの条件は下記のようになります。

速度(動き) : 一定    ・・・(設定した速度は変化しないので“一定”)

抵抗(負荷) : 可変    ・・・(押す力=抵抗は一定せず“可変”)

等速性収縮の特徴は等張性収縮と等尺性収縮の両方の特性を上手く組み合わせたもの。

SAKAI MED(お役立ち情報-4章 5.アイソメトリックとアイソトニックの利点と弱点より抜粋して引用

 

✅記事監修(幸代表✅編集(てろろぐ

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参考文献

[1]吉村 他. 化学と生物/57 巻 (2019) 11 号, p.692-696.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/57/11/57_571102/_article/-char/ja/

[2] Donec, et al. Eur J Phys Rehabil Med. 2014 Aug;50(4):363-71.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24819349/

[3]Mao, et al. Int J Environ Res Public Health. 2021 Oct 4;18(19):10440.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34639740/

 

この記事のライター
宇野勲先生