会員登録はこちら

まずは14日間無料体験
すべてのコンテンツが利用可能です

【疼痛・論文】脳卒中患者がCRPSになりうる4つの危険因子

[no_toc]

脳卒中CRPS, 疼痛|2022.01.28|最終更新日:2022.03.19|理学療法士が監修・執筆しています

はじめに

 

複合性局所疼痛症候群(CRPS)は、疼痛、感覚、運動、血管運動、栄養の変化を特徴とする臨床症候群です[1]。
脳卒中患者のCRPSの多くは反射性交感神経性ジストロフィーとしても知られるCRPS type1だと考えられており、皮質脊髄路の損傷が関連しているという報告があります[2]。
脳卒中患者のCRPSには、段階的な運動イメージミラーセラピーが痛みの軽減に有効だと言われています[3]。
しかし、脳卒中患者のCRPSを予防するために必要となる危険因子については、まだ明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「脳卒中患者のCRPSの危険因子は?」という疑問に応えてくれる論文です[4]。

 

研究概要

 

2021年に台湾のSuらの研究チームは、2021年10月までに登録されている21本の論文を解析しています。

 

対象者

 

年齢:49~67歳
参加者数:2225名
CRPS有病率:8.3~59.4%

 

結果

 

リスクあり リスク不明
  • 肩関節亜脱臼
  • 痙性
  • 手のBrunstrom stageが低い
  • ADLが低い
  • 肩関節痛
  • 年齢
  • 性別
  • 脳卒中の原因
  • 障害側
  • 発症からの期間

 

ただし、診断基準など調査方法にバラつきがあり、更なる調査が必要と述べられています。

まとめ

CRPSのリスク因子の項目は、リハビリテーション介入により予防可能な部分もあると思います。
CRPSを予防するためにも、早期からリスク因子の有無を把握し、対策を立てることが有効かもしれません。

 

✅記事編集(てろろぐ)・監修(幸代表

✅記事執筆者(宇野先生)のTwitterはこちら↓↓

関連する記事

✅【疾患名やカテゴリ名】の記事はこちら

✅【ピックアップ】記事はこちら


あなたにおすすめの記事

分野に応じてタクソノミーを変更

参考文献

[1] Harden, et al. Pain Med. May-Jun 2007;8(4):326-31.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17610454/

[2] Kim, et al. Pain. 2020 Jun;161(6):1311-1320.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31985589/

[3] Smart, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2016 Feb 24;2(2):CD010853.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26905470/

[4] Su, et al. Medicina (Kaunas). 2021 Nov 11;57(11):1232.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34833449/

 

この記事のライター
宇野勲先生