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To error is human(人は誰でも間違える)

To error is human, to forgive is divine.
人は誰でも間違える、それを赦すは神である。
(アレキサンダー・ポープ「批評論 An essay on criticism 」1711)

安全(safety)は製品やサービスの品質において不可欠な要素ですね。事故は最悪の場合、企業活動を破壊します。風評被害にもなりますし、訴訟となる可能性もあります。

そこで今日はヒューマンエラーのお話です。ヒューマンエラーとは、人間のエラーです。

狭義には、本来人間が持っている特性と、人間を取り巻く環境とがうまく合致していないために引き起こされるものと定義されます。

人間が持っている特性とは、
・生理身体的特性(疲労など)
・認知的特性(認知バイアス)
・集団的特性(社会的手抜き)
とされています。

これまでは人に対するアプローチが行われてきました。しかしそれでもヒューマンエラーは無くならない。だから現在は、環境要因に対するアプローチが主流になっています。そのためヒューマンエラーを原因ではなく症状と考えます。

一方で、安全文化の諸要素は、
・報告する文化(reporting culture)
・正義の文化(just culture)
・柔軟な文化(flexible culture)
・学習する文化(learning culture)
と言われています。

報告する文化を促進するために、許す文化(no blame culture)がもてはやされました。許さないと、懲罰されることを避けるために隠すからです。でも、だからと言って盲目的に全てを許す文化はダメですね。サボタージュ(サボる)を許すのですか?となります。線引きが必要です。つまりルールの積み重ねです。

さらに議論が必要なことは、正義の文化(just culture)です。正義を定義できると、柔軟さと学習が見えてくるからです。

では正義とは何か?長くなりますのでここでは議論しませんが、ぜひ一度考えてみてください。サンデル教授も良いですね。

「人は誰でも間違える。”だから私も間違える”という謙虚さ。」