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経験年数が上の部下とうまくやるためのヒント【PT・OT・ST向け】

序文(はじめに)

「自分より臨床経験が豊富なスタッフが、部下としてチームに加わった」
「年上の相手に、どうやって指示やフィードバックをすればいいか分からない」
「相手のプライドを傷つけてしまいそうで、言うべきことも言えずに気を遣ってしまう…」

リーダーや教育担当という立場上、自分よりもキャリアの長いスタッフを部下に持つことは、決して珍しいことではありません。しかし、その状況に大きな戸惑いややりづらさを感じ、一人で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。相手の経験は尊重したい、でもチームとしては成果を出さなければならない。その板挟みで、どう振る舞うべきか分からなくなってしまう。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。

この記事では、そんな難しい人間関係を乗り越え、経験豊富な部下を「最強の味方」に変えるための、具体的な3つのヒントをご紹介します。

1.「指導」するのではなく、敬意をもって「頼る」こと

あなたがリーダーとして最もやってはいけないことは、相手の経験や知識に対抗し、自分の正しさを証明しようとすることです。経験の差は、簡単には埋まりません。その土俵で勝負しようとすると、必ず関係性はこじれてしまいます。

まず大切なことは、あなたの役割を「指導者」から「チームの力を最大限に引き出す指揮者」へと切り替えることです。そして、相手の経験に心からの敬意を払い、明確に「頼る」という姿勢を示すのです。

例えば、難しいケースについて、「〇〇さんの豊富なご経験から見て、この利用者さんの件、何か良いアイデアはありませんか?」と、真正面から相談を持ちかけてみる。あなたのその姿勢は、相手のプライドを尊重し、「自分はチームにとって必要な存在なのだ」という自己肯定感を満たします。敬意をもって頼ることは、相手の心を動かす最も効果的なアプローチです。

2.「正しさ」でなく「目的」を共有し、一緒に考えること

業務のやり方などで意見が対立した際、「私のやり方が正しい」「いや、自分のやり方が正しい」という議論は、不毛な感情のぶつかり合いしか生みません。年上の部下は、自分のやり方や経験に自信を持っているからこそ、変化に対して抵抗を感じやすいものです。

このような状況で有効なことは、個々の「やり方(How)」の正しさを議論するのではなく、チームとして目指すべき「目的(Why)」や「ゴール(What)」を共有することです。

「私たちがこのチームで目指したいことは、〇〇という状態です。そのゴールにたどり着くために、〇〇さんの力が必要なのですが、何か良い方法はないでしょうか?」と問いかけてみる。目的が共有できれば、そこへ至る道筋は一つである必要はありません。相手の経験を活かした新しいやり方が見つかる可能性さえあります。視座を一つ高くすることが、無用な対立を避ける賢明な方法です。

3.伝えるべきことは、「私」を主語にして率直に伝えること

もちろん、時にはリーダーとして、チームの方針やルールに沿ってもらうよう、伝えなければならない場面もあるでしょう。その際に、相手を責めるような言い方や、高圧的な態度は禁物です。

どうしても伝えなければならないことがあるときは、「私(I)」を主語にして、あなたの考えや気持ちを率直に伝えてみてください。これを「アイメッセージ」と言います。

例えば、「ルールを守ってください」と命令するのではなく、「(もしルールが守られないと)私がチームの状況を把握できずに困ってしまうので、ご協力いただけると本当に助かります」というように伝えます。相手の行動を非難するのではなく、「あなたの行動によって、私はこう感じる・こういう状況になる」と伝えることで、相手はあなたの言葉を個人的な攻撃としてではなく、事実として受け止めやすくなります。

おわりに

経験年数が上の部下と良好な関係を築くことは、決して簡単なことではありません。しかし、彼らはあなたの敵ではなく、チームにとってかけがえのない財産となりうる存在です。

「敬意をもって頼ること」「目的を共有すること」「アイメッセージで伝えること」。これらの関わりを粘り強く続けることで、相手は少しずつあなたを「年齢や経験年数」ではなく、「信頼できるリーダー」として認めてくれるようになるでしょう。

まずは明日、何か一つで構いません。相手の経験を頼りにするような質問を、あなたから投げかけてみてはいかがでしょうか。あなたのその勇気ある小さな一歩が、チームの空気を大きく変えるきっかけになるはずです。

参考文献

Rose T. Dunn: Dunn and Haimann’s Healthcare Management, Eleventh Edition

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執筆│梅木  編集│西口 監修│

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