人材育成はマネジメント職の大きな役割の一つですね。
ここで一つ疑問があります。
「そもそも人を育てることができるのか?」
これはニヒリズムではありません。
個人の生き方に向き合えばこその問いです。
脳は環境の影響を強く受けます。
自らの記憶と現在の感覚情報に基づいて、今を選択します。
自分で決めているようで、意外と決めていないものです。
だからこそ人材育成のポイントは、“一時の何か”ではないということです。
育てたいと思うその人(新人さんなど)が、どんなモチベーションで、
どんな環境に囲まれているか。
どんな部屋で、どんな仕事や、どんな言葉に囲まれているのか。
そこにどんなモチベーションで向かっているか。
このような、その人を取り巻く環境すべてに、
育成の情熱を注がないといけません。
ガミガミ言っても育たない。
そのガミガミエネルギーを、環境調整に向けてください。
そして私もあなたも環境です。
自分のモチベーションをくすぐられ、自然と高みに引きずられていく。
そんな環境を作っていく。
自分に置き換えて想像してみましょう。
その人の話を聞いて、一緒に想像してみましょう。
「こんな環境だったらいいのにな」
これが人材育成の戦略だと考えます。
参考資料)
生田久美子:「わざ」から知る.東京大学出版社.2007
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/47/3/47_220/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/33/1/33_1_22/_pdf