高齢者では、サルコペニアがフレイルや要介護の危険因子と言われており、社会的課題となっています。
サルコペニアには加齢、活動、栄養、疾患など多岐にわたる要因が関連していることが報告されています(こちら)。
今回紹介する論文は、「介護施設入所者のサルコペニアに関連する因子は?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2019年に中国のShenらの研究チームは、2018年5月までに登録されている16本の論文を解析しています。
結果として、
低栄養(OR=1.74)はサルコペニアのリスク因子だった。
低栄養リスク、女性は、サルコペニアのリスク因子ではなかった。
年齢、BMI、喫煙は、サルコペニアのリスク因子かどうかは明確にならなかった。
だそうです。
ただし、研究方法にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。
結果をまとめますと、
介護施設入所者のサルコペニアは低栄養がリスク因子であるが、他の因子はまだ不明。
ということになります。
年齢やBMIが関連しているかどうか明らかにならなかったのは興味深いですね。
介護施設入所者が対象であることが何かしら影響しているのかもしれません。
いずれにしても、低栄養はサルコペニアのリスク因子なので、運動+栄養介入が必要になってきますね。