呼吸リハにとって、患者教育は重要な項目です。
2018年に呼吸リハケア学会から出された「呼吸リハビリテーションに関するステートメント」でも、患者教育が重要視されています(こちら)
しかし、教育プログラムにどのような項目を含めるべきかについては明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「呼吸リハの患者教育には何を含めれば良いの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2020年にオーストラリアのSmithらの研究チームは、2019年4月までに登録されている21本の論文を解析しています。
結果として、
CODPの患者教育には、疾患の病態生理について、薬剤について、心理サポートについて、息切れに対する対策について、運動の重要性について、急性増悪についてが、主に含まれる項目だった。
間質性肺炎の患者教育には、疾患の病態生理について、疾患の進行予防について、症状の管理について、終末期ケアについてが、主に含まれる項目だった。
だそうです。
ただし、項目を含んだ根拠が不足しているため、さらなる研究が必要だそうです。
もちろん、患者さん個々に合わせた教育プログラムにしていく必要はありますが、今回含まれていた教育項目は最低限含んでおいた方が良さそうですね。
今後は遠隔リハへの流れが加速していくと思いますので、リモートでも可能な患者教育プログラムを整備していくことが大切だと思います。