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変形性関節症術後患者の転倒リスク因子は?というお話し

変形性関節症(OA)の術後では、転倒リスクが高いことが報告されています(こちら)。

 

しかし、転倒の危険因子については明らかになっていませんでした。

 

今回紹介する論文は「OA術後患者の転倒の危険因子は?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

2019年に香港のLo CWTらの研究チームは、2018年6月までに登録されている12本の論文を解析しています。

 

結果として、

 

  • 入院中の転倒に関しては、中等度レベルのエビデンスとして、再置換、術後合併症が認められた。

 

  • 術後合併症では、電解質異常、凝固異常が転倒リスクであった。

 

  • 退院後の転倒に関しては、中等度のエビデンスとして、薬剤、独居、TKAの既往、転倒歴が認められた。

 

だそうです。

 

ただし、研究方法にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。

 

結果をまとめますと、

 

  • 入院中は再置換の患者、術後合併症がある患者、退院後は薬剤使用者独居の患者、TKAの既往のある患者、転倒歴がある患者で転倒リスクが高い。

 

ということになります。

 

THAやTKAの手術をする患者は、比較的若い人が多いので、転倒に対して配慮が十分に行われない場合もあるのではないでしょうか。

 

薬剤については、何をどのくらい飲んでいるとリスクが高くなるかは明らかになっていませんが、痛くて眠れないから睡眠薬を使用する人も多いのではないかと思います。

 

OA術後患者も転倒のハイリスク患者であることを認識して、転倒対策を考える必要があると思います。