運動ベースの心臓リハビリテーション(CR)は、その有効性が認められています。
CRでは活動量を増やすことが重要視されていますが、CRによって活動量が増えるかどうか、またどのような因子が関係しているかについては明らかになっていませんでした(こちら.)。
今回紹介する論文は「CRによる活動量増加に関連する因子は?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。
2019年にイギリスのMcHaleらの研究チームは、2017年までに登録されている12本の論文を解析しています。
結果として、
- CRによる活動量増加には、コミュニケーション要因、運動に対する自己認識、CRの経験が関連していた。
- コミュニケーション要因では、イベント後のコミュニケーションとアドバイス、運動ベースのCRに対する期待が含まれていた。
- 運動に対する自己認識では、運動に対するモチベーション、身体能力に対する自信、依存しない、心疾患の重症度の認識、身体機能の認識が含まれていた。
- CRの経験では、年齢に応じたCR、適切な運動が含まれていた。
だそうです。
ただし、研究方法にバラつきがあり、対象者数も少ないため、更なる研究が必要だそうです。
結果をまとめますと、
- CRの活動量を増やすためには、以前のCR経験を確認し、コミュニケーションを取り、自己認識を促すことが有効。
ということになります。
身体活動量を増やすことは、CRだけでなく、他の疾患でも重要なことです。
今回はCRに特化した内容でしたが、CR以外でも当てはまる部分はあると思います。
コミュニケーションと自己認識を意識した介入が必要ですね。