心疾患患者では、社会的サポートの有無が予後に影響することが報告されています(こちら)
しかし、心疾患患者に対してどんな社会的サポートが有効性なのかについては明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「心疾患患者に対する社会的サポートは何が有効?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2019年にカナダのClaytonらの研究チームは、データベースに登録されていた21本の論文を解析しています。
結果として、
- 介入手段はピアサポート、介護者に焦点を当てた介入、多面的心臓リハビリテーション、マインドフルネスとストレスマネジメント、カウンセリングと心理的介入が含まれていた。
- 介護者に焦点を当てた介入のみで有効性が認められ、他の介入は有効性が認められなかった。
だそうです。
ただし、研究数が少なく介入方法にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。
結果をまとめますと、
- 心疾患患者に対する社旗的サポートは、介護者に焦点を当てて介入することが有効。
ということになります。
介護者となり得る人が、正しい知識を持って対応できるようにすることで、心疾患患者の予後を改善することができるかもしれません。
フレイルの進行には社会的側面が大きく関係しているので、介護者が対応できる能力を養うことが、予防医療にとっても有効かもしれません。