痛みに対しては、薬物治療だけでなく、運動療法も有効性が認められています。
2018年に発刊された「慢性疼痛治療ガイドライン」では、運動療法は慢性腰痛、変形性膝関節症、慢性頸部痛に対して「施行することを強く推奨する」とされています(こちら)
しかし、他の種類の痛みに対してはその効果は明らかにされていませんでした。
今回紹介する論文は「筋筋膜性疼痛に有酸素運動は有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。
2018年にカナダのAhmedらの研究チームは、2016年11月までの期間に登録された1本の論文を解析しています。
結果として、
- 有酸素運動は、痛みの強さ、トリガーポイントの数が有意に減少した、
そうです。
しかし、論文数が少ないため、さらなる研究が必要だそうです。
結果をまとめますと、
- 有酸素運動は痛みの強さや場所を減らす、
ということになります。
1331件の論文が引っ掛かったのに、最後に残ったのが1件だけというのが気になりますが、有酸素運動は痛みの軽減に有効そうですね。
痛みの慢性化には、不動が大きく関係しているという報告もあるので、運動制限の指示が出ていない限りは、できる範囲で運動を行うのが良さそうですね。