ビタミンDは骨の強度を強くする機能に加え、免疫機能や筋機能を高める効果も認められています(こちら)。
最近では、ビタミンD濃度と糖尿病性末梢神経障害との関連も指摘されるようになってきましたが、その関連性はまだ明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「糖尿病患者のビタミンD不足は末梢神経障害と関連するの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。
2019年に中国のZhangらの研究チームは、2017年12月までに登録されている13本の論文を解析しています。
結果として、
2型糖尿病患者の25(OH)D濃度(ビタミンD濃度の指標)は、末梢神経障害を有する患者の方が末梢神経障害のない患者と比較して減少していた。
2型糖尿病患者における25(OH)D濃度欠乏は、末梢神経障害のリスク因子だった。
だそうです。
ただし、研究方法や対象者にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。
ビタミンD不足はサルコペニアやフレイルのリスク因子と言われていましたが、末梢神経障害とも関連しているのは興味深いですね。
最近はビタミンDを豊富に含んだ栄養補助食品も多く発売されているので、2型糖尿病患者では上手く活用していきたいですね。