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【2023年最新版】本当は知らない?人口構造の推移の真実。

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人口構造, 医療, 高齢化 |2022.11.21|最終更新:2022.03.12|MHAが執筆しています

本記事の結論

 高齢化率は伸び続ける

✅ しかし高齢者人口は増えない

✅ 医療・介護市場は成長市場ではない

 

これまでの常識とこれからの現実は本当に一緒?

「高齢者人口はこれからも増え続ける」、「少子化が進んでる」。これらは医療・介護専門職にとっては常識です。果たして本当にそうでしょうか?今回は当たり前に思える人口構造の推移について、じっくり見ていきたいと思います。

 

まずは図で確認

厚生労働省の資料を確認します。誰もが見たことがあり、そして見飽きている図です。改めて見てみましょう。

どこに目が行きましたか?ほとんどの方は、高齢化率が伸び続けているところに目が行ったのではないでしょうか。一番左の1950年から、高齢化率は増加の一途をたどっています。2020年には28.6%となり、その後、2050年頃まで増加し続けています。

では次に、もう一枚見てみましょう。

いかがですか?ここでも、高齢者人口の増加に目が行ったのではないでしょうか?確かに増えているように見えますね。

 

高齢者人口は本当に増え続けるのか?

もう一度よくみてみましょう。一番左の1990年の65〜74歳の人口は894万人、75歳以上は599万人で、合わせて約1,500万人でした。一方で、20〜64歳の生産年齢人口は7,610万人でした。

次にその右、2020年。65〜74歳の人口は1,742万人、75歳以上は1,860人で、合わせて約3,600万人です。なんと、この30年で約2.5倍に増えていることがわかります。一方で、20〜64歳の生産年齢人口は6,938万人です。高齢者人口がこの30年間で2.5倍に増えている一方、生産年齢人口は約650万人減っています。

では2025年。65〜74歳の人口は1,497万人、75歳以上は2,190人で、合わせて約3,700万人です。100万人しか増えていません。一方で、20〜64歳の生産年齢人口は6,635万人です。300万人(高齢者人口の3倍)減っています。

では一番右の2040年。65〜74歳の人口は1,681万人、75歳以上は2,239人で、合わせて約3,900万人です。20〜64歳の生産年齢人口は5,543万人です。

 

人口の動きをまとめると?

高齢者人口は、1990年から2020年までの30年間で2,000万人増えましたが、2020年から2040年までの20年間では300万人しか増えない予想です。その一方で、生産年齢人口は、1990年から2020年までの30年間で700万人減りましたが、2020年から2040年までの20年間では1,400万人も減る予想です。

高齢者人口はほとんど増えず、生産年齢人口は2倍近く減るということです。また寿命の延長とともに高齢者の若返りも指摘されています。そのため2020年の高齢者と比較して2040年の高齢者は元気であり、医療や介護のニーズが減ると考えられます。そのためもしかすると、医療・介護ニーズでみると、2020年よりも2040年の方が低いかもしれません。

 

ということは?

ここまで来れば、もうお分かりですね。高齢者人口は増えていない、生産年齢人口が減っている。その結果、高齢化率が伸びている。高齢化率の伸びは、高齢者人口の増加ではないということですね。

では医療・介護の市場で置き換えてみましょう。2020年以降、医療・介護市場の大きさは大して変わらないということです。つまり、高齢者市場は成長市場ではない、ということになります。

しかし医療・介護専門職は増え続け、介護事業者も増え続けています。つまり、競争が激化するということです。「資格を取れば、給料は低くても食いっぱぐれることはない」、「起業してもちょっと頑張って足で稼げば大丈夫」という時代ではなくなります。状況をきちんと理解して、自らを強くしていきましょう。

 

正しく現実を見て、準備する。

いかがでしたか?新しい見方を提供できたなら、大変嬉しいです。この事実から目を逸らさず、自分たちでできる準備をしていきましょう。

 

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参考文献

  1. https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21481.html
  2. https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/department/ep/topics/49.html
  3. https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koreisha-teigi-saikento/koureisya-teigi-nihonrounengakkai.html