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心リハの運動療法の最適な運動強度は?というお話し

ある報告では、過去30年で心疾患患者の死亡率は減少傾向ですが、発症者数はほぼ横ばいであることが報告されています。

また、心疾患術後患者の在院日数も減少傾向で、より効果的な心臓リハビリテーション(以下、心リハ)が求められています。

 

ドイツの研究チームが2016年に行ったメタ解析では、心臓術後の心リハには死亡率を下げる効果があることが示されています(こちら

 

しかし、どのような運動強度で行えば良いかは明らかとなっていませんでした。

今回紹介する論文は、「心リハの運動強度はどの程度が良いの?」という疑問に応えてくれる論文です。

ベルギーのHansenらの研究チームは、2019年4月までに登録された6論文、参加者90人を解析しています(こちら)。

 

結果として、

 

  • 反復回数が少ない高強度筋力訓練は、反復回数が多い低強度運動よりも筋力向上効果が高く血圧・心拍出量の上昇が少ない

 

だそうです。

 

ただし、参加者が少なく、対象としている疾患にバラつきがあるため、今後更なる研究が必要であるそうです。

 

結果をまとめますと、

 

  • 心リハでは、反復回数が少ない高強度筋力訓練が、リスクも少なく効果的

 

ということになります。

 

これまで、心疾患患者に高強度の運動を行わせるのはリスク管理上あまりよろしくないと考えられていました。

しかし、運動効果だけでなく血圧や心拍数のリスク回避にも有効となれば、反復回数が少ない高強度筋力訓練を行わない手ないのではないかと思います。