COPD患者では、継続してリハビリテーションを進めていく上で、精神心理面のケアも重要になってきます。
COPD患者の呼吸リハビリテーションにおいて、自己効力感が高いと健康関連QOLが高いことが報告されています(こちら)
しかし、自己効力感が運動能力や身体活動と関連しているかどうかは明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「COPD患者の自己効力感は運動能力や身体活動と関連するの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2020年にカナダのSelzlerらの研究チームは、2019年1月までに登録されている13本の論文を解析しています。
結果として、
自己効力感は、運動耐容能の向上と中等度の関連が認められた。
身体活動とは弱い関連が認められた。
だそうです。
ただし、評価方法にバラつきがあり、さらなる研究が必要だそうです。
現場感覚でも、自己効力感が低いCOPD患者さんは多く、自己効力感が低い方はリハビリテーションの効果が出にくい印象があります。
身体機能やADLに着目しがちですが、対象者の精神心理状態も考慮してリハビリテーションを行うことが大切ですね。