直接対面しなくても診療を受けたり生活指導を受けたりすることができる、遠隔サービスが普及してきています。
栄養に関しても、アプリを使用して栄養指導やモニタリングなどを行う試みがなされていますが、その有効性についてはまだ明らかになっていませんでした(こちら)。
今回紹介する論文は、「栄養関連のアプリを用いた介入は有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。
2019年にドイツのVillingerらの研究チームは、2017年6月までに登録されている41本の論文を解析しています。
結果として、
アプリ介入は、栄養行動を改善させた。
栄養関連アウトカムでは、BMI、体重、血圧、血中脂質、コレステロールが改善した。
栄養行動、栄養関連アウトカムともに、短期および中期で有効性が認められましたが、長期では有効性が認められなかった。
だそうです。
ただし、使用されているアプリにバラつきがあったり、それぞれの調査の対象者数が少なかったりしていたため、さらなる研究が必要だそうです。
感染症や自然災害などで、社会的弱者と言われる人たちが社会的フレイル状態になってしまう状況が増えてきています。
アプリなど遠隔で専門家の指導を受けられる環境が整うことで、社会的フレイルを予防することができるかもしれません。