変形性膝関節症(膝OA)患者では、膝関節の固有受容器の機能が低下しており、機能障害や疼痛のリスク因子であることが報告されています(こちら)
しかし、固有受容感覚に重点を置いたトレーニングの有効性については明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「膝OAに固有受容感覚トレーニングは有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2019年に韓国のJeongらの研究チームは、2017年までに登録された7本の論文を解析しています。
結果として、
固有受容感覚トレーニングは、WOMACの痛みスケール、WOMACの身体機能スケール、歩行速度を改善させた。
WOMACのこわばりスケールは変化しなかった。
だそうです。
ただし、対象者数が少なく、研究方法にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。
膝OAは、脳血管疾患、心疾患、呼吸器疾患、その他どの疾患でも合併し得る疾患です。
膝関節痛が運動の阻害因子になることも少なくありませんので、整形以外でも膝OAのリハの知識は必要だと思います。