認知症高齢者に経口補助栄養は有効なの?

認知症高齢者では、認知症の進行とともに食べる意欲の低下食物認知が難しくなるといった症状が現れ、栄養障害が生じるリスクが高くなります(こちら)。
認知症高齢者に対して栄養サポートを行うことが有効である可能性が考えられますが、経口補助栄養(ONS)の効果についてはまだ明らかになってませんでした
今回紹介する論文は「認知症高齢者に経口補助栄養は有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

2020年にノルウェーのTangvikらは、2019年5月までに登録されている10本の論文を解析しています。
結果として、
エネルギーたんぱく質の摂取量は、5本/9の研究でONS介入により増加した。
体重は、8本/9の研究でONS介入により改善した。
筋肉量は、3本/6の研究でONS介入により増加した。
アルブミン値は、3本/6の研究でONS介入により増加した。
認知機能は、研究結果に一貫性がなく、効果は明らかにならなかった
身体機能は、ONS介入による効果が認められなかった
だそうです。
ただし、サンプル数が少なく、研究間のバラつきが大きいため、さらなる研究が必要だそうです。

 

認知症高齢者の栄養状態改善には、ONSは有効そうですね。
ただ、認知症の高齢者では、食にこだわりがある方が少なくないので、その人の食嗜好に合ったものを探すことが大切だと思います。

この記事のライター
宇野勲先生