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急性心筋梗塞患者に心リハは有効なの?

冠動脈疾患患者では、運動ベースの心臓リハビリテーション(CR)を行うことで、心血管死亡率入院リスクを減少させられることが、メタ解析で明らかになっています(こちら)。
しかし、先行研究では冠動脈疾患を一括りにしているものが多く、急性心筋梗塞に対する効果については明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「急性心筋梗塞患者に心リハは有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

 

2021年に韓国のKimらの研究チームは、2000年前半以降に登録された14本の論文が解析に含まれています。
結果として、
全死因の死亡率は、CRに参加することで減少した(HR=0.59)。
心臓関連死の割合は、CRに参加することで4~12か月の死亡率が減少した(OR=0.43)。
再発率は、CRに参加することで減少した(RR=0.42)。
再入院率は、CRと非CRでは群間に差は認められなかった
心臓および脳血管の主要有害事象は、CRに参加することで減少する(RR=0.47)。
だそうです。
ただし、含まれた研究の質が高くないため、さらなる研究が必要だそうです。

 

急性心筋梗塞患者へのCRも、他の疾患同様に有効なようですね。
CRの参加率に関してはあまり良くないデータが散見されますが、CRへの参加率を増やし、生命予後を少しでも改善できるように介入していくことが大切ですね。

 

この記事のライター
宇野勲先生