メタボリックシンドロームは変形性膝関節症の発症リスクと関連しているの?

メタボリックシンドロームに該当する人は増加しており、日本では予備軍を含めて約1458万人いると言われています(こちら)。
メタボリックシンドロームは加齢とともに増加することが報告されており(こちら)、内科系疾患だけでなく、変形性膝関節症など運動器疾患との関連も示唆されています(こちら)。
しかし、これまでの調査では横断研究が主であり、因果関係については明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「メタボリックシンドロームは変形性膝関節症の発症リスクと関連しているの?」という疑問に応えてくれる論文です。

 

2020年に中国のNieらの研究チームは、2020年4月までに登録されている5本の論文を解析しています。
結果として、
メタボリックシンドロームは、変形性膝関節症の発症リスクとは関連していなかった
サブグループ解析では、メタボリックシンドロームは手術を必要とする重度の変形性膝関節症リスク増加とは関連していた(RR=1.16)。
性別ごとの解析では、女性ではメタボリックシンドロームは変形性膝関節症のリスク増加と関連していた(RR=1.23)が、男性では関連していなかった
だそうです。
ただし、研究数が少なく、研究方法にバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。

 

「メタボだと膝を痛めやすい」ということは都市伝説のように言われていましたが、実際には関係ないようです。
ただ、重度の変形性膝関節症のリスクは高くなるようですし、内科系の疾患リスクが高いことには変わりはないので、メタボ予防は健康維持のために大切なことには変わりはないと思います。

 

この記事のライター
宇野勲先生