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脳卒中後にはトレッドミル歩行と地上歩行のどちらが有効なの?

脳卒中患者では、歩行トレーニングは歩行能力改善のために重要であり、その方法として地上を歩く方法とトレッドミルを用いて機械的に歩く方法があります。
トレッドミル歩行は歩行能力を改善する効果が認められていましたが、地上歩行と比較して効果があるかは明らかになっていませんでした(こちら)。
今回紹介する論文は「脳卒中後にはトレッドミル歩行と地上歩行のどちらが有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

 

2021年にブラジルのNascimentoらの研究チームは、2020年7月までに登録されている15本の論文を解析しています。
結果として、
トレッドミル歩行は、介入なしと比較して、歩行速度(MD=0.13ms)および効果の維持(MD=0.14ms)、歩行距離(MD=46m)および効果の維持(MD=30m)の効果が認められた。
歩行速度は、トレッドミル歩行の方が地上歩行よりも若干向上したが(MD=0.07ms)、効果の持続性は両者で差はなかった。
歩行距離は、トレッドミル歩行の方が地上歩行よりも若干向上したが(MD=18m)、効果の持続性不明なままであった。
だそうです。
ただし、今回の効果は短期的なものであり、長期的な効果についてはさらなる研究が必要だそうです。

 

トレッドミルは時間や距離、負荷量を調整・管理しやすいので、地上歩行で歩行量を確保できない環境では有効だと思います。

 

この記事のライター
宇野勲先生