COVID-19治療後の高齢者のADL能力はどうなっているの?

新型コロナウイルス(COVID-19)は世界的な脅威となっており、感染後に様々な後遺症が生じることが報告されています(こちら
しかし、COVID-19の治療後に日常生活活動(ADL)がどの程度障害を受けるかは明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「COVID-19治療後の高齢者のADL能力はどうなているの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら

 

2021年にチリのPizarro-Pennarolliらの研究チームは、2020年9月までに登録されている9本の論文を解析しています。
結果として、
Barthel index(BI)で評価した調査では、リハビリ病院入院時にBI:60点未満の患者が67%寝たきり状態の患者が45.6%だった。
また、退院時にBIが低いままの患者は47.5%寝たきり状態のままの患者が17.5%だった。
ADLスコアツールで評価した調査では、50%の患者が少なくとも1つの基本的ADLが悪化しており、63%の患者が少なくとも1つのIADLが悪化していた。
FIMで評価した調査では、退院時の平均FIMは109点であり他の調査と相反していたが、調査の対象者が軽症であったことが考えられた。
複合的機能スコア(CFS)で評価した調査では、せん妄の有無でのCFSの変化を調査しており、せん妄が生じると患者の身体機能が低下することが示された。せん妄がない患者では自立度が高かった。
Modified Rankin scale(mRI)で評価した調査では、全ての患者で機能的能力が低下した。
EQ-5D-5Lで評価した調査では、ICU患者で68.8%それ以外の病棟で45.6%機能低下を示した。
だそうです。
ただし、調査方法にバラつきがあり、調査期間も短期間のものが多いため、さらなる調査が必要だそうです。

 

COVID-19は治療中だけでなく、その後のADL能力低下も問題になります。
感染が収束したとしても、その後遺症で悩まされる方も多いと思いますので、COVID-19治療後のリハビリテーションは重要だと思います。

 

この記事のライター
宇野勲先生