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心臓手術後の患者に対する早期リハビリテーションは有効なの?

ICUに入院すると、46%の患者でICU-AW(ICU入室による身体機能低下)が生じると言われています(こちら)。
ICU-AWの対策として早期離床・リハビリテーションの有効性が示されていますが(こちら)、その効果は限定的だとする報告もされています(こちら)。
特に、心臓手術後の患者に関しては情報の整理が不十分であり、早期リハビリテーションの有効性については明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「心臓手術後の患者に対する早期リハビリテーションは有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

 

2021年に中国のChenらの研究チームは、2018年9月までに登録されている5本の論文を解析しています。
結果として、
在院日数に対しては、1件の研究で有効性を示していたが、全体的には有効性は認められなかった
ICU滞在日数に対しては、1件の研究で有効性を示していたが、全体的には有効性は認められなかった。
身体機能QOLに対する有効性については、研究数が少ないため明らかにならなかった
だそうです。
ただし、研究数が少なく、介入方法や期間、アドヒアランスに関する評価が不足しているため、さらなる研究が必要だそうです。

 

現時点では、心臓手術後の早期リハビリテーションについては明確な答えはなさそうですので、個々の患者さんの状態を見ながら進めていくのが良さそうですね。

 

この記事のライター
宇野勲先生