Constraint Induced Movement Therapy(CI療法)は脳卒中患者の上肢機能の改善に有効であると言われています(こちら)。
CIMTを下肢に応用することも検討されていますが、それぞれの調査のサンプルサイズが小さいため、有効性は明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「脳卒中後の下肢にCI療法は有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。
2021年にナイジェリアのAbdullahiらの研究チームは2021年2月までに登録されている16本の論文を解析しています。
結果として、
含まれた主な介入内容は、足関節に重りを付ける、麻痺肢への荷重の強制、インソール使用、膝装具またはスプリント使用、下肢全体への装具使用だった。
運動機能は、対照群と比較して効果は認められなかった。
バランス能力は、対照群と比較して効果は認められなかった。
移動能力は、対照群と比較して効果は認められなかった。
歩行速度は、対照群と比較して効果は認められなかった。
QOLは、対照群として有効性が認められた。
だそうです。
ただし、研究数が少なく、介入方法にもバラつきがあるため、さらなる研究が必要だそうです。
対照群より機能は改善しなくても、QOLが改善しているのは興味深いですね。
使う頻度が多いことで、自己効力感アップにつながるのかもしれません。