COPD患者さんの不安や抑うつは治療アドヒアランスに影響するの?

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者さんでは、呼吸機能や身体機能が注目されやすいですが、COPD患者の43%抑うつ不安症を併発しているという報告があります(こちら)。
COPD患者さんは、不安症を有していると運動パフォーマンスが低いことが報告されており(こちら)、抑うつを有していると生活の質(QOL)が低いことも報告されています(こちら)。
COPD患者さんの抑うつや不安症は治療のアドヒアランスも不良である可能性が考えられていますが、その関連性については明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「COPD患者さんの不安や抑うつは治療アドヒアランスに影響するの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)。

 

2021年にイタリアのVolpatoらの研究チームは、2021年3月までに登録されている34本の研究を解析しています。
結果として、
不安の有病率は23%46%だった。
不安と治療アドヒアランスとの関連性は、7件中6件で有意な関連性は明らかにならなかった
不安に対しての介入効果について報告している研究は含まれていなかった
抑うつの有病率は11%54%だった。
抑うつの治療アドヒアランスとの関連性は、14件中11件で抑うつがあることと治療アドヒアランスが低いことが関連していた。
抑うつを有するCOPD患者さんに対して、治療アドヒアランスを阻害する因子評価介入する方法は、治療アドヒアランスの改善に有効だった。
だそうです。
ただし、抑うつや不安、治療アドヒアランスの評価方法にバラつきがあり、サンプル数も少ないため、さらなる研究が必要だそうです。

 

COPD患者さんでは、いかに治療や身体活動を継続してもらうかが、疾病管理にとって重要なことだと思います。
OTさんやSTさんは精神面の評価や介入も学んできていると思いますが、PTは苦手な方が少なくないと思いますので、精神心理面についても学び、臨床に落とし込んでいくことが大切かと思います。

 

 

この記事のライター
宇野勲先生