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【業務改善】マニュアルのメリット・デメリット~作り方の基本~

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マニュアル, 生産性, 医療|2020.11.21|最終更新:2022.03.12|MHAが監修・執筆しています

本記事の結論

✅ マニュアルがなければ質の改善ができない

✅ マニュアルがあってはじめて、臨機応変な対応ができる

マニュアルとは?

今回はマニュアルについて考察します。皆さんの職場にマニュアルはあるでしょうか?

まずは用語の整理です。
今回使うマニュアルという言葉は、マニュアル、フローチャート、チェックリスト、ガイドライン、仕組みなど、

「技術を文字や図に起こしたもの」という意味を持たせています。

これらが整備されていると、経験が浅いスタッフにとっては安心ですよね。

マニュアルに対する誤解(筆者の経験から)

マニュアルと聞くと、アレルギー反応を起こされる方がいます。

「技術はそんなもんじゃない」
「マニュアルに頼ると質が下がる」

さらにこれらが発展すると、「エビデンスは嫌い」となっていきます。エビデンス嫌いは10年前によく耳にしました。エビデンスこそ先人の知の積み重ねであるにも関わらず…

このように技術を可視化することに抵抗を覚える方は多くいらっしゃいます。

これは技術を可視化することに抵抗を覚えるのではなく変化に抵抗していると考えられます。

 

マニュアルの目的・必要な理由

 

・質を担保する(誰がやっても同じ結果になる基準を作る)

・社員の能力を最大限に発揮させる(必要以外のものに頭を使わない、ミスの責任はマニュアルにある)

・社員が自発的に動けるように準備する(何をすれば良いかがわかる)

・社員に仕事の本質を理解させる(何が求められているのかがわかる)

・理念を浸透させる(会社の方向性がわかる)

 

いかがでしょうか。随分と印象が違うかもしれません。マニュアルによってむしろ力が発揮されるのです。
先輩が10年かかって得た技術を可視化することにより、後輩が5年で到達できるようになれば誰が喜ぶのでしょうか?

そうです。対象者(患者、利用者、顧客)ですよね。
マニュアルを拒否するということは、対象者の優先順位を下げているといっても過言ではありません。

 

 マニュアルより臨機応変さ(レジリエンス)が重要?

突然ですが、医療安全の領域でここ10年ほど、レジリエンスという言葉が重視されるようになりました。
レジリエンスを簡単に言うと、柔軟性です。臨機応変といった方が良いでしょうか。

これを鵜呑みにすると、マニュアルではなく臨機応変さの訓練が大切だ!という論調が生まれます。

ですが背景を整理してみましょう。このレジリエンスという言葉は、欧米から入ってきました。
レジリエンスという前は何をしていたのでしょうか?

そうです、マニュアルをひたすら作っていました。ガチガチです。それだけマニュアルを作っているという前提があって、レジリエンスという言葉が求められるようになったのです。

そのためマニュアル or レジリエンスではなく、レジリエンス on マニュアル、なのです。

マニュアルの作り方

・目的を記載する(何のため?誰のため?)

・その分野に精通している人が作成する

・使いやすさを検討する(使っていることを目指す e.g.持ち運べる、内容が簡単)

・定期的に見直す(完璧を目指さない、とにかくリリースする

 

たったこれだけです。特に最後の、とにかくリリースして見直しを重ねることが重要です。
完璧は必要ありません。文字にできることだけを文字にすれば良いです。

チェックリストが1つしか思いつかないのなら、その一つをチェックリストにして使うようにすれば良いのです。
使っているうちに、「この項目が必要(不要)だ」「これ以外にもマニュアルを作ろう」となってきます。

たったこれだけで、職場環境が見違えるほど変わります。

マニュアルを作ってみよう

誤解されがちなマニュアルですが、私たちが想像している以上の力を持っています。
あなたの小さな一歩が、大きな変化を生みます。ぜひ、作ってみてください。

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参考文献

  1. 鮎澤純子:医療安全・質管理の理論と実際―測ることができないものは良くならない.2012 年 101 巻 12 号 p. 3455-3462
  2. 松井忠三:無印良品は、仕組みが9割.角川書店.2013
  3. 大住力:ディズニーの最強マニュアル.かんき出版.2014
  4. アトゥール・ガワンデ:アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】.晋遊舎.2011