栄養状態のスクリーニング検査には、様々な方法があります。
それぞれについて信頼性や妥当性が検討されていますが、どの検査が良いかについてはまだ明確な答えが出ていませんでした(こちら)。
今回紹介する論文は「栄養状態のスクリーニング検査はどれが良いの?」という疑問に応えてくれる論文です(こちら)
2019年にアメリカのSkipperらの研究チームは、2017年7月までの期間に登録されている69本の論文を解析しています。
結果として、
MSTは、中等度の妥当性、合意、信頼性を示した。
MUSTは、高い妥当性、中等度の合意、信頼性を示した。
MNA-SFは、中等度の妥当性、信頼性を示した。
SNAQとNRS2002は、中等度の妥当性、信頼性を示した。
だそうです。
ただし、調査方法にバラつきがあるためさらなる研究が必要だそうです。
結果をまとめますと、
栄養スクリーニングはMST、MUST、MNA-SF、SNAQ、NRS2002のいずれかを使用するのは良さそう。
ということになります。
栄養状態の評価は、様々な指標や評価ツールがあるので、どれを使うか迷いますよね。
今回抽出されたツールを用いて評価するのが良さそうです。
ただし、入院時だけでなく経過をちゃんと追っていけるように、定期的に評価を行うことが大切だと思います。