著者について
ピーター・ドラッカー(1909 – 2005年)
経営学者。「現代経営学」あるいは「マネジメント」の発明者であり、マネジメントの父と言われている。2009年に発売された「もしドラ」こと、岩崎夏海の小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」により、日本において広く認知された。数多くの著書を執筆しており、代表作として「マネジメント」「経営者の条件」「プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか」などがある。現代も多くの企業人や経営学者らに多大な影響を与えている。
この章で学べること
マネジメントができるということは証明されていません。しかし、「自らをマネジメントすることは常に可能である」とドラッカーは断言します。さらに、セルフマネジメントができる、つまり成果をあげるためには、いくつかの習慣を実行すれば良いと言います。
セルフマネジメント
書籍の名称は「経営者の条件」ですが、原題は「The Effective Exective」であり、直訳すると「効果的なエグゼクティブ」です。仕事を進める人、仕事ができる人というような意味です。仕事ができる人とは、成果をあげる人のことです。
成果をあげる能力は生まれつきではなく、後天的に身につけることが可能であり、成果をあげる人は、努力して成果をあげる力を身につけています。日常の実践によって成果をあげることを習慣にしています。成果をあげるためにはセルフルマネジメントが必要です。さらに、成果をあげることは、自己実現の前提であると言います。
私たちPT・OT・STは組織に所属することがほとんどです。その組織にとって成果とは何か?患者さんとの関わりだけなのか?その組織により、求められる成果は異なりますが、セルフルマネジメントの原則は共通しているでしょう。
8つの習慣
成果をあげる人は、下記の8つのことを習慣化していると言います。
(1)なされるべきことを考える
(2)組織のことを考える
(3)アクションプランをつくる
(4)意思決定を行う
(5)コミュニケーションを行う
(6)機会に焦点を合わせる
(7)会議の生産性をあげる
(8)「私は」でなく「われわれは」を考える
(1)(2)では知るべきことを知り、
(3)~(8)で成果をあげ、
(9)で組織内の全員に責任感をもたらします。
聞け、話すな
上述の8つの習慣に付け加えとして、「聞け、話すな」と、人の話に耳を傾けることの重要性も指摘しています。PT・OT・STにとって患者さんとの関わりの中で傾聴の重要性は、周知の事実ですが、組織を通して成果をあげる上でも、傾聴は重要となります。
開催概要
開催日時
2023年1月11日(水)20:00~21:00
参加用 Zoom URL
本記事の執筆・監修・編集者
✅記事執筆(幸)