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COPD患者さんのレジスタンストレーニングは呼吸機能や運動耐容能に効果があるの?

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呼吸器, 運動耐用能, COPD|2022.07.29|最終更新:2022.07.30|理学療法士が監修・執筆しています

本記事の結論

✅ レジスタンストレーニングで運動耐用能は改善できる。

はじめに

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、年間死亡者数が約16,125人と死因の10位に位置していますが、気付いていない、または正確に診断されていない例も多い可能性が指摘されており、潜在的な患者数はより多いと考えられています[1]。

COPD患者さんでは、包括的な呼吸リハビリテーションの有効性が国際ガイドラインで推奨されています[2]。

呼吸リハビリテーションではレジスタンストレーニングが推奨されています[3]が、レジスタンストレーニングが呼吸機能や運動耐容能に効果的であるかは明らかになっていませんでした。
今回紹介する論文は「COPD患者さんのレジスタンストレーニングは呼吸機能や運動耐容能に効果があるの?」という疑問に応えてくれる論文です[4]。

研究概要

2022年にパキスタンのHashmiらの研究チームは、2020年までに登録されている5本の論文を解析しています。

対象

対象国:ノルウェー、スペイン、オーストラリア、ブラジル
対象者数:130名(32名~61名)
介入期間:1~3回/週、12~20週間

結果

効果あり 効果不明
  • 6分間歩行距離
  • 1秒量

ただし、研究数やサンプル数が少なく、他の評価指標についての解析が行えなかったため、更なる研究が必要と述べられています。

まとめ

COPD患者さんでは、レジスタンストレーニングでも運動耐容能を改善させることができるようです。
有酸素運動は時間を必要とすることもあり、受け入れが良くないこともありますので、運動耐容能改善のための介入方法として、レジスタンストレーニングは選択肢の1つとして有用ではないかと思います。

本記事の執筆・監修・編集者

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参考文献・サイト

[1]一般社団法人GOLD日本委員会 COPD情報サイト.
http://www.gold-jac.jp/copd_facts_in_japan/

[2] NICE guideline. 12 September 2019.
https://www.guidelines.co.uk/respiratory/nice-copd-guideline/454912.article

[3] 植木 他. 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌. 2018年27巻2号p. 95-114.
http://www.jsrcr.jp/modules/publish/index.php?content_id=2

[4] Hashmi, et al. J Coll Physicians Surg Pak. 2022 Jan;32(1):68-74.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34983151/

 

この記事のライター
宇野勲先生