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良いことと悪いことは、キッパリと分けられるのか

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経営, 管理, 利益, |2023.03.21|最終更新:2023.03.21|MHAが執筆しています

本記事の結論

✅ 何事も良いとこどりはできない。

✅ 常に両面から考える 

✅ 両面から考えたアイデアを実行する

 

考えの偏りはなぜ起きてしまうのか。

「どうしても許せないことがある」、「このアイデアは素晴らしい!」。このようにどちらかに偏りがちです。今回は、本当に良いことや、本当に悪いことはあるのかについて考えてみます。

 

周りを見渡すと

世の中はどんどん便利になっていますね。蛇口をひねれば水が出ますし、コンビニに行けば生きる上で必要なものはほとんど買えます。ネットストアでポチッとすれば、家から出る必要もない。それとは逆に、ブラック企業で残業が多い、上司から怒られる、セミナーの参加費を出してもらえない、さらには自分は体が弱い、物事に集中できない、今まで遊んでばっかいた、などのいわゆるネガティブに捉えられることもあります。果たしてこれらはどちらか一つの側面からしか見れないのでしょうか?

 

ちょっと立ち止まる

〇〇ハラスメントという言葉がたくさんあります。確かに、一方的に相手の尊厳を傷つける行為を許すことはできません。当人にとっては辛いことです。そのため〇〇ハラスメントという名前をつけ、”被害”は減りました。これは良いことですね。

ではその良いことだけでしょうか。〇〇ハラスメントを意識しすぎることによって起こってしまったことはないでしょうか。

 

両面を考える

もう一度確認しますが、ハラスメントを許しているわけではありません。過剰になる結果、良いことだけでは済まないかも、ということです。

では解釈を練習していきましょう。蛇口をひねれば水が出るということで、水のありがたみが薄れるかもしれません。コンビニで物を揃えることができれば、調理や調達の大変さを知らない人になるかもしれません。ネットストアでポチッとすれば、運動不足になったり、店員さんとのちょっとした会話ができなくなるかもしれません。

逆にブラック企業にいたなら、何がブラックなのか、どうすればブラックではなくなるのかを実体験として学べるかもしれません。上司から怒られたなら、部下への良い指導方法を反面教師で学べるかもしれません。セミナーを自費で行くからこそ、集中して参加して身に付くかもしれません。体が弱いからこそ、感謝の気持ちや人を動かす術につけることができるかもしれません。集中できないからこそ、行き過ぎや視野狭窄に陥らないかもしれません。遊んでばかりいたけど、遊ぶことの楽しさやそこで得られた人間関係は活かせるかもしれません。

 

常に両面が起こっている

お分かりのように、「良いとこどり」はできませんね。良いこともあれば、その反対に失うこともあります。これを、機能的副次問題と言います。だから常に、「この良いことによって、何を失うか」または「この悪いことの中に、何があるのか」を考える必要があります。失うことを小さくする手立てを考えて、良いアイデアと同時に実施する必要があります。ハラスメントを定義することで一方的な被害は減る。その一方で必要なコミュニケーションが減る。ハラスメントを定義したのは、ハラスメントをする側(立場)が相手の気持ちを考えないことを問題にしたから。なのに気がつくと、今度はされる側だった人が相手の気持ちを考えなくなった。あり得ますね。

 

安心・快適・便利と人間関係を見つめなおす

いかがですか。安心・快適・便利な社会の裏側には、活力のなさや人間関係の希薄さが潜んでいます。安心・快適・便利と幸福は別の話のようですね。ぜひ片方からの目線だけでなく、両方から見て、より良い社会や組織、そして個人でいれるようにアイデアを重ねていきたいですね。

 

参考文献

  1. 宮台真司、野田智義:経営リーダーのための社会システム論.文光社.2022

 

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本記事の執筆・監修・編集者

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