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【腱板損傷】腱板修復術後の早期リハビリ【効果検証】

#肩関節 #疼痛 #早期 #腱板損傷 #効果検証(公開日時  2022年2月18日 19:00 )[no_toc]

はじめに

肩関節の痛みは、運動器の症状の中でも頻度が高い症状です[1]。
肩関節の痛みの原因の一つが腱板断裂であり、近年では低侵襲の手術手法により、早期からのリハビリテーションが行えるようになってきました[2]。
しかし、術後早期のリハビリテーションの有効性、安全性についての先行研究では相反する報告がされており、明らかになっていませんでした[3]。
今回紹介する論文は「腱板修復術後の早期リハは有効なの?」という疑問に応えてくれる論文です[4]。

研究概要

2021年にイギリスのMazuquinらの研究チームは、2020年12月までに登録されている20本の論文を解析。

対象者

年齢:54歳~65.4歳
対象者数:1841人
リハプロトコル
早期群:術後1~2日から振り子運動、他動的可動域運動開始。その後の固定期間、運動量増量は研究によってばらつきあり。
通常/遅延群:術後3~6週までは手関節、肘関節の他動的可動域運動、振り子運動。その後、肩関節の他動的可動域運動開始し、負荷量を漸増していく研究が多い。研究間で多少のばらつきあり。

結果

効果あり 効果不明
  • 肩関節可動域

 

  • 安静時痛
  • 肩関節機能
  • 肩関節筋力
  • 有害事象
  • 合併症

ただし、研究の多くはバイアスリスクが高く、サンプル数も少ないため、更なる研究が必要と述べられています。

まとめ

肩関節の可動域に関しては、術後早期からのリハビリテーションが有効なようです。
術後早期リハによって有害事象や合併症がリスクが増加することは認められなかったため、現時点では術後早期リハの方が有効かもしれません。

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参考文献

[1] Jordan, et al. BMC Musculoskelet Disord. 2010 Jul 2;11:144.

[2] Funk. International Musculoskeletal Medicine. 2012; 34(4):141–5.

[3] Mazuquin, et al. Br J Sports Med. 2018 Jan;52(2):111-121.

[4] Mazuquin, et al. PLoS One. 2021 May 28;16(5):e0252137.

 

 

この記事のライター
宇野勲先生